友達以上恋人未満。
『今日の放課後話があるから』
翔くんの言葉が頭から離れない。
放課後なんてこなければいいのに…
そう思ってる時に限って、時間はどんどん過ぎていく。
今は6時間目。
あと30分で授業が終わる。
やっぱり別れを告げられちゃうのかなぁ…
あの先輩と……
そんなことを思っていると、左から小さくたたまれた紙が飛んできた。
飛んできた方向を見ると、原田が両手を左右に動かしている。
………あぁ、紙を広げて見ろってことね。
ジェスチャー下手すぎ。
ぷぷっと笑ってから紙を広げた。
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お前今日ずっとボーっとしてんな。
大丈夫か? あいつのことでまた、
何かあったらすぐ俺に言えよ?
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…原田優しすぎだよ。
あたしずっとあんな態度とっていたのに。
なんで嫌いだったんだろう…
今では嫌いじゃなくて、むしろ………
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なんか心配かけてごめん。
朝翔くんに放課後用事があるって言われた。
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そう書いた紙を原田の机の上になげた。