堕ちていく二人
玲子の身体中にあるアザを見つけて、真紀はただならぬ事だと思い姉を問い質した。
「…桂司に暴力を振るわれて…」
「そうだったの。それでこんな身体に。許せないわ!いくらお姉さんのご主人とはいえ、これは酷過ぎる!」
その後、玲子・真紀・和博・千代〜大人4人が集まって、話し合いがなされた。
「これじゃお姉さんがあまりにも可哀相 よ。何があったかは知らないけど、女性にここまで暴力を振るうなんて普通じゃないわ。私なら即離婚よ。貴方もそう思うでしょう」
真紀は和博に強く訴えかけた。
「確かにこれは異常だよ。お姉さんよく我慢出来ましたね。なんなら、僕が義理兄さんに話しをつけましょうか」
優しい性格の和博も声を荒げた。
「みんなあまり大騒ぎしないで。私は本当に大丈夫なんだから。桂司とはきっちり話しを着けたし、今後一切手出しはさせないから安心してちょうだい」
「だってお姉さん…」
「真紀もういいのよ。桂司には今後絶対に暴力を振るわないと誓約書を書かせたから。それに、桂司も充分反省しておとなしくなったから。だから、これ以上心配いらないわ」
玲子はみんなの前で、自信ありげに言ってみせた。