殺し屋:黒兎

『恋?』

「うん、そうだよ。」

『まだ玲とカフェにいるの?新しく入った情報があるのよ。』

「今は葵…クラスメートの優輝葵って子と偶然会ったんだよ。」

『優輝…葵…?』


汐音の声が少し低くなる。


『ちょっと大事な話なのよ。その子と距離を置いて。』

「…え、何?ごめんね、電波の調子が悪くて…。良く聞こえないや、“お母さん”。」


その言葉に、玲が緊張したように恋を睨んだ。


恋は、葵を見ながら言った。


「お母さんからの電話なんだけど、ここちょっと電波の調子が悪くて聞こえないんだ。ちょっとあっち行って話してくるね。」

< 109 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop