殺し屋:黒兎
『恋?』
「うん、そうだよ。」
『まだ玲とカフェにいるの?新しく入った情報があるのよ。』
「今は葵…クラスメートの優輝葵って子と偶然会ったんだよ。」
『優輝…葵…?』
汐音の声が少し低くなる。
『ちょっと大事な話なのよ。その子と距離を置いて。』
「…え、何?ごめんね、電波の調子が悪くて…。良く聞こえないや、“お母さん”。」
その言葉に、玲が緊張したように恋を睨んだ。
恋は、葵を見ながら言った。
「お母さんからの電話なんだけど、ここちょっと電波の調子が悪くて聞こえないんだ。ちょっとあっち行って話してくるね。」