殺し屋:黒兎

「…遊紀さま。以前から疑問に思っていたのですが、Dollの社長と何かあるのですか?」


汐音は遊紀に尋ねる。


その言葉に反応した遊紀は、杖振り上げて汐音の頬目掛けて振り下ろす。


…振り下ろされた杖を、汐音は頬を掠る程度になるようによける。


遊紀に、バレない程度に。


汐音の能力は、道化師よりも葵よりも強力だった…。


でもそれを、遊紀は知らない。


「…弱いくせに、主人に無礼なことを聞いていいと思ってるの!?……あの道化師とかいう部下が貴女についていなければ、とっくに貴女なんて殺しています!」

---…無理よ。私は貴女みたいなおばさんより遥かに強いんだから…。---


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