殺し屋:黒兎
しばらくして恋は泣きやみ顔を上げた。
元気のない恋に、心配そうに声をかける玲。
「……そんなことで取り乱すなんて、恋らしくない。」
「…そうなの。…最近、恋可笑しいの。らしくないの…。」
「そんだけ、葵を好きになったってことだよ。」
「…恋は葵が好きなの?」
「気づいてねぇの?友達だから、好きだから、そんな悲しい顔してんだろ。」
「…友達…。葵は、恋の大切な…。」
そして、恋は辛い表情を浮かべて玲に聞いた。
「恋のしたこと、…間違ってるかな。葵にこんなことして、よかったのかな…。」
「……恋はどうしたい。今なら、汐音を裏切って葵を逃がすことも可能だぞ?」
「そんなこと、……、」