殺し屋:黒兎
「辛気臭いところで申し訳ないわねぇ……。適当に座って頂戴ぃ……?」
長い赤毛をお団子にして、頭からは透明性の高い黒っぽい布を被っている。
うなじと、長さが足りなくておちてくる赤毛。
露出度が高く、胸元がバッサリと開いている服が色っぽい、マダムだった。
一見しただけでは、よく占い師に間違えられるらしい。
「……唯、時間がないから率直に言うね。唯に依頼をしたいの。」
「……あらぁ、珍しいわねぇ……。………それはぁ、アタシに払える対価があるのよねぇ………?」
「なにが、欲しい?」
「うふふ……それは依頼内容次第よぅ……。」
妖艶な笑みを浮かべる唯に、恋は少しだけ恐怖する。