殺し屋:黒兎

「わかったわ。」


最後の一人がクラスから出て行く。


目を軽く閉じ、小さなため息をつく。


高校って、人間って。


面倒ね。


ポケットからライターと紙を出して、広げた紙を燃やす。


紙はすぐに燃えて灰になった。


窓に腕を出して燃やしていたから、灰は窓の外へと落ちる。


「……さて、と。会議室、行かないと。」


誰もいなくなった教室で、呟いた声はすぐ静寂に呑まれた。
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