殺し屋:黒兎

そんなことを告げられた生徒は昨日配られた教科書を必死に見始める。


「教科書の最初の方の、中学校の復習だよー。まぁ復習問題とそれの応用だから、みんな満点だよね♪」

「範囲ってどれくらいですかっ!?」

「えーっとね…中学全部かなぁ。入試って簡単過ぎたでしょ?だから範囲広くしてみたのぉ。」


入試は簡単過ぎた…という冴の発言に、クラス中が驚く。


確か、この高校の入試って全国でもベスト10に入るくらい難しいものよね。


まぁ私は余裕で満点だったけれど。


「じゃあまた後でねー。」


笑顔でクラスを出て行く冴と、引きつった顔でクラスを出て行く雛。


…冴の恐ろしさを、雛も改めて理解したらしいわね。

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