殺し屋:黒兎

それこそ私にぴったりなのに。


「葵が殺し屋を辞めるとは思えない。小学校は行けなかった。中学校は行かなかった。…だから、高校ぐらいは普通の女の子として通っていいんじゃないかな。」

「……。分かりました。」


遊里さんが言うなら、私は行く。


「でも、仕事を忘れちゃいけない。葵の高校の生徒を殺す依頼が入っても、葵はその仕事が出来る?」


遊里さんの言いたいことが、わかった。


これは、高校で出来た友人を殺せるかのテスト。


本当に友情や愛情、同情で殺せなかったら、もう私は用無し。


そういうテストなのね。



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