【完】笑顔
side尚人

俺は続けた。
「俺がお前を焦らせれば、瑞姫チャンに告ると思ったんだよ。」
『マジで??じゃぁ瑞姫を好きなのは??』
「…嘘だょ。ゴメンネ瑞姫ちゃん??」
「ううん。」
瑞姫ちゃんは首を横に振った。
「逆にありがとうだよ尚人クン。気づかせてくれてありがとう。」
『もー。マジはめられた。けど…サンキュー!』
「幸せになれよな。じゃぁ邪魔者は帰るな。」
『じゃーな。』
「バイバイ。」
俺は2人に背を向け、公園をあとにした。
はぁ…瑞姫ちゃん?
ホントは演技なんかじゃなかったんだよ。
ホントに俺は…。いや、いいんだ。
好きな子には幸せになってほしいし。
祐、泣かすなよな…。
俺は今日…失恋した。
「さーてと。帰ろッ!」
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