こんな生徒会で学校は成り立つのか…
仕事中で申し訳ないが電話をする。

というか、翔さんに言ったら翔さん来ちゃう気がするんだが…

3コール後に出た。

「あ、翔さん、恭です。」

「おぉ、どうした?」

「あ~、空行ってないッスか?」

「空?来てねぇけど…何、いねぇの?」

「学校抜けだしたらしくて、今探してんですけど…」

簡単に説明をする。

「はは。空は無茶すんなぁ。俺んトコには来てねぇし、案外お前の学校の周辺に居たりすんじゃねぇか?空はお前ん事大好きだろ。」

少しだけ笑った翔さんがアドバイスをくれる。

「や、今谷とか小鳥遊とか、あとは仲いい奴らにも探してもらってるんスけど…まだ連絡ないんですよ。」

「あぁ…俺後10分くらいしたら昼休み入るし、早退して空探しに行くわ。」

「いや、でも悪いですし。」

「いいって。こんな時くらい早退しても文句なんて言われねぇよ。」

カッコイイな。翔さん…

「何か、すいません。じゃあ…お願いします。」

「お~。任せとけ。」

電話前の想像通り、翔さんも空探しに参加してくれる事になった。

「お兄ちゃん、翔さん何だって?」

「来てないって。でも、さがすの協力してくれるらしい。」

「あぁ。翔さん優しいね。」

「翔さんだしな。」

我が家での翔さんへの信頼の厚さはすごいな。

< 112 / 163 >

この作品をシェア

pagetop