こんな生徒会で学校は成り立つのか…
どうしろと?

認めて、母親が違うといえばいいのか?

だけど、それを言って何になる?

心に傷をつけるだけなんじゃないのか?

俺に、それが出来るのか?

いや、出来るはずがない。

たしかに2人とは母親が違い、俺としては2人の母を母だと感じることは出来なかったけど、それでも俺らは兄弟だ。

血のつながりより大切な、『心』が繋がっているだろう?

つなげてきたはずだ。

「空、誰がなんと言おうと、俺達は兄弟だよ。」

「でも先生が…」

「空は俺より先生たちの話を信じるのか。すげぇショックだわ。」

誤魔化す、それしかあるまい。

真実を知るには、まだ早い。

大人になって、俺に頼らなくてもいいくらいになったら、伝えよう。

それでいい、それでいいはずだ。
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