歪んだ灰色のセカイ
彼女は退屈していた。

飽きていた。

この動かない平和なセカイに。

戦争が起きればいいと
彼女はよく思っていた。

不謹慎だから絶対に
口には出さなかったけれども。

この退屈で平和な”日常”が
どれだけ尊いものかは

頭では理解していた。

それでも

動かないものはつまらない。

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