歪んだ灰色のセカイ
彼女は本が好きだった。

くるくると状況が変化して

いろいろな危険なことが
押し寄せてくる小説が

大好きだった。

宇宙を翔ける、戦艦の主砲

ただ1発で

多くの人が一瞬にして消え去る。

そんなセカイが羨ましかった。

痛みも覚えず
自分が死んだことも
分からないままに

死んでいく。

それがとても羨ましかった。



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