歪んだ灰色のセカイ
少女は死にたがっていた。

痛いのが嫌いなのに
死にたがっていた。

死にたかったから

彼女はいつも

この日まではとりあえず
生きていようと決めていた。

彼女の生きていようと
思う日の基準は

大体がゲームや漫画だった。

彼女の中では
現実というものは

存在しない架空のセカイよりも

軽いものだった。


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