瓦礫の下に君がいる
いるような気がしたそうだ。


とっくにそこから去ってしまっているふみの姿を、何度か見たからだと京介は言った。


「ふみを見た?」
 

ふみは激しく顔を振っている。


「違う。私じゃないわ」
 

否定しているけれど、その様子からふみは行っていたのだとわかった。


僕がいない間にこっそりと京介の様子を見に行っていたのだ。
 

僕が頭の中が爆発しそうなほどの衝撃を感じた。


「そうだね、ふみじゃない」
 

京介の言うことは意味がわからない。


「俺が見たのは、きっとふみの方ではなかったと思う」
 

それを聞いて、僕はうなった。


もしかして…、そう思った。


「ふみの子か?」
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