瓦礫の下に君がいる
二
京介はいびつに歪んだ床の上に、座布団一つ敷かないで座っている。
勝手に台所から茶を注いだコップを持って部屋に入ると、まるでいつも来ているかのように窓を開けて外を眺めていた。
「京介」
僕が呼んでもお構いなしだ。
微笑むように外を見て、時々ふみを傍に呼んで肩を抱いた。
その姿はまるで仲の良い親子のようだったけれど、ふみの顔は笑ってはいなかった。
何をしに来たんだとは聞けなかった。
ふみをもらいに来た。
そう言われたら返す言葉なんてないからだ。
哀れんでいるのか。
そう聞こうにも、京介の愉快そうな顔は、楽しんでいるように見えた。
勝手に台所から茶を注いだコップを持って部屋に入ると、まるでいつも来ているかのように窓を開けて外を眺めていた。
「京介」
僕が呼んでもお構いなしだ。
微笑むように外を見て、時々ふみを傍に呼んで肩を抱いた。
その姿はまるで仲の良い親子のようだったけれど、ふみの顔は笑ってはいなかった。
何をしに来たんだとは聞けなかった。
ふみをもらいに来た。
そう言われたら返す言葉なんてないからだ。
哀れんでいるのか。
そう聞こうにも、京介の愉快そうな顔は、楽しんでいるように見えた。