Blue Rose Ship

～スタッフルーム～





「２人も，左手のトリックに気づいてしまうなんて…」



スタッフの１人であるスレンテスが言った。





「鳥肌がたつかと思いましたよ…」




ルケッニが続くように言った。




スタッフルームで仕事をしているのは
テツ
ウド
スレンテス
ルケッニ
トルバコ
名真利（なまり）


の６人だ。



この内，テツとウドと名真利以外の３人はスタッフルームでの初めての勤務だった。





「クックックッ。スタッフルームはみなさん初めてでしたね？」



テツは不気味な笑みを見せながらモニターを必死に眺めていたルケッニ，トルバコ，スレンテスの３人に近づいた。




「はい。」



３人は声を揃えた。



「３人には言い忘れておりましたね。実は…」テツの後に名真利が，銀縁のメガネをかけてもいないのにあたかもかけているようなエリート的ジェスチャーをかましながら３人に耳打ちで言った。



名真利の言葉を聞いた途端，３人は驚きの声をあげた。




「え～っ！？でっ…でもっ…そんなのって…」スレンテスは困惑している。



「…ビックリです。まさか…男の方が…『聖なる犯罪者』様だったなんて…」ルケッニはあくまでも冷静を装ったが，額から冷や汗ドップリわき出ている。



「それを知った上でゲームを見てください。きっと今まで以上に面白いですよ？クックックッ…」