この空の下で…

そんな私を放置して、彼氏はジュルジュッと音を発てながらカフェオレを一飲みすると、平然とした顔で、飄々（ひょうひょう）と話しを続ける。


「茜優しいし、いい奴だから、すぐ次見つかるって。それに、真面目だしさ。まぁ、俺には少し重かったけど…」

「……」

「もっとさ、気楽に恋愛楽しんだ方がいいよ。将来とか考えながら付き合うの面倒じゃん？まだ、学生なんだしさぁ。」

「……」

「なぁ、聞いてんの？」



聞いるも何も、突然別れを切り出されている上に、説教してくる意味が分からない。

それが”別れて欲しい”って人に頼む態度だろうか？


唖然としてしまう私なんか、やっぱりどうでもいいらしい彼は、


「ま、いいや。取りあえずそう言うことだから。茜、元気でな。」

パンが入っていた紙袋をグシャッと丸めると、ベンチから立ち上がって歩き出した。