君とニャンにゃん☆



………



………



そうだ

私と彼はもう何でもない





彼がこの写真を所持することは
何の意味もなさない


『棄てる』
の選択を選ぶのは
間違いなどではなかった




「……わかったわ」

写真

壁のコルク板に貼ってあったため
小さな穴が開いている



……それを棄てる

何故だか気が咎めた私は


櫻庭の視界に入らない様に
自分のバッグにしまった




「……優」

櫻庭の顔はいつもにまして
いたたまれない程に冷えきっていた



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