君とニャンにゃん☆



無言で振り返る

かける言葉等見つかる訳もなかった


「……雅人のこと…どう思ってる??」



彼は

私と彼の関係を
“生徒”“教師”では
収まりきらないことに気付いていた




でも違う

けしてふしだらな意味ではない


兄の様な存在
父子家庭で一人っ子の自分には
貴重な存在だった




「……素敵な人だわ」

これを聞いた櫻庭は
けして良い気持ちはしないだろう

私は解ったうえでそう言った



「……好き??」

……違う

そう答えたい
答えなければならない



だのに
くだらない自尊心が邪魔をする

私に必要なもの、守るものなど
そこにはもう何もないのに




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