君とニャンにゃん☆
*幸人・side
*幸人・side*
屋上だった
時期は冬
最悪に寒い
「……っ寒みぃ」
息は白いけど
ここ程気が抜ける場所はない
この時期は教室には居づらかった
「寒くないのかしら」
背後から聞こえた顔に振り返る
「優」
優だった
「風邪ひくぞ」
「対策済みよ」
冷たい風が吹き付ける
「これ着とけ」
ブレザーを脱いで渡した
女子の制服の方が断然寒そうだ
「命令は嫌いよ」
彼女はそう言って
俺のブレザーを羽織る
でかい
こいつが小さいのか