Honey Brown
「理衣奈…あんたって……」
優里の呆れた声が後ろから飛んでくる。
わ、私だって好きで転んだんじゃないからね!
…まぁ、当たり前だけど。
「安田さん…大丈夫…?」
心配そうに見つめるのは水沢くん。
水沢くんってなんて優しいの…?
水沢くんの後ろから逆光が…あぁ眩しい。
「理衣奈ちゃんって天然な上にドジなんだね」
バカにしたような口調で言う崎本くん。
崎本くんに言われるとすごくムカッとするのはなんでかな。
「…くっ……」
笑うのを我慢している棗くん。
わ、笑いたいなら笑えばいいのに!
とりあえず、いつまでも四つん這いでいるわけにはいかないので立ちあがることにした。