Honey Brown
「なんか…私たち…」
「「カップルみたい」」
見事に優里とハモった。
お互いの顔を見合わせ、同時に吹きだした。
「理衣奈、そろそろあたし帰るね。今日はありがとう」
「うん!またメールするね!あ、玄関まで送るよ」
「ん、ありがと」
素っ気ない返事だけど、それだけで充分。
だってそれにもちゃんと愛があるんだから。
階段を下りる音に気がついたのか、リビングからひょこっとお姉ちゃんが顔を出した。
「あら帰るの?気をつけてね!あ、あとまた遊びに来てねー」
「はい、お邪魔しました」
丁寧にお辞儀までするとくるりと背を向けた。