Honey Brown



いつまでも笑う彼。


…ひどいなぁ……


ぷーっと頬を膨らまし彼を見た。


「ごめんごめん。安田さん面白いね」


「何それー!ずーっと笑うなんてひどいよ!」


「あははっ。あ、安田さん。僕の名前覚えてる?」


「もちろん!えーっと…み…み……」


み…なんとかくんなんだよね。
み……水木?じゃないな…


「水沢愁。そんなに覚えにくい名前かなぁ?」


水沢くんは少し落ち込んだような顔で私を見つめる。


か、可愛い…

水沢くんは、はっきり言ってカワイイ系の男の子だと思う。

でも背はかなり高いんだよね。175cmはあると思う。


「ううん!今ちゃんと覚えたから!大丈夫、安心して?」


私はニコッと笑う。

水沢くんも笑ってくれた。


「……安心するって…何を…」


あはは!とまた笑いだした。


もうっ!何回人の事笑えば気が済むのよ!!


水沢くんをキッと睨んだ。


…もちろんバレないように。






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