キミに届け
やっぱり友達の恋は応援したいと思う。
…相手がチャラそうな男だとしても。
ピーンポーン。
突然店内に響いた音。
店員を呼ぶその音に、あたしはビクリと跳ね上がった。
行きたくないなぁ…。
冴子が行ってくれないだろうか、なんて思ったところに店長の声。
「奈々ちゃん早速頑張って!」
…あたしだった。
直々店長に言われたんだから、言われたとおりにあたしが行かなくちゃいけない。
逃げたい気持ちに駆られながらも、あたしは足を前に進ませた。