キミに届け
「誠ぉー、あの子だぁれぇ?」
「うんうん。 あたしも気になったよ」
「誰なのー?」
ドキリとした。
異常なまでにあたしは反応してしまっていた。
特にあたしと誠くんの間には何もない。
けれどあの日、誠くんにマジで告白したことを言われるのは嫌だ。
変なことは言わないで。
そう祈るだけだった。
誠くんは一瞬驚いたような表情をしていたけど、すぐにいつものスマイル笑顔に戻し、
「こういう関係なだけだよ」
女子たち3人を指差して言った。