キミに届け
ただ今土曜日の8時半。
開店の9時までにフロアを掃除しておくように言われたあたし達は、しっかりと掃除している。
冴子がベラベラ喋っているのが物凄くウルサイんだけど。
口を動かす前に手を動かせって話だ。
返事をするのも面倒になってしまったあたしは、冴子の言葉を右から左に受け流すだけだった。
かなり不機嫌になってきた冴子。
やばいと思った瞬間だった。
「こんにちはー」
開いたドアを反射的に見つめる。
そのにはラフな格好をした青木さんがいた。