キミに届け
冴子。
いつも休み時間になるとあたしの元へ来る冴子が教室にいない。
とっても珍しい。
けれど何かあるんだろうと思うことにした。
毎回毎回あたしの元へ来るとは限らない。
あたしは1人何もすることがないからトイレへと向かう。
あたしは基本ツレションをしないタイプだから、冴子がいないときがトイレに行くチャンスだったりする。
トイレを済まし、手を洗っているときだった。
どこからか声が聞こえる。
それは毎日嫌なほど訊く、聞き飽きるほど聞いている声だった。