キミに届け




誠くんは立ち上がったあたしを下から見つめ、



「そうだね」



ゆっくりと立ち上がる。



本当はこのままずっとここにいたい。


けれどそんなことは絶対できない。



結局何をしたのか分からないまま、最初で最後のデートは終わりを告げようとしていた。



プラットホーム。



並ぶ2人。



待って。


待って。



何かが胸に突っ掛かる。



< 181 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop