キミに届け
…――届け
手を繋ぐ。
2回目。
けれどこの前とは違うぬくもりがここにあった。
嬉しい。
自然と頬が緩んでしまうのが分かる。
「まぁ、これから大変だなー」
突然発した誠くんのその言葉の意味が分からないあたしは、誠くんを見つめ首を傾げる。
けれど誠くんは微笑んだまま教えてくれそうになかったから、あたしが質問する。
「何が大変なの?」
キョトンとしながら訊いた。