キミに届け
…――届け




手を繋ぐ。


2回目。



けれどこの前とは違うぬくもりがここにあった。



嬉しい。


自然と頬が緩んでしまうのが分かる。



「まぁ、これから大変だなー」



突然発した誠くんのその言葉の意味が分からないあたしは、誠くんを見つめ首を傾げる。


けれど誠くんは微笑んだまま教えてくれそうになかったから、あたしが質問する。



「何が大変なの?」


キョトンとしながら訊いた。



< 208 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop