キミに届け
目をキラキラ輝かせハシャグあたしに、彼はさっきよりも少し低い声音で、
「誰?」
そう言ったもんだから、怒らせたのかもと一気に不安になったあたしはまず落ち着くことにした。
ドキドキなのかバクバクなのか分からない心音を落ち着かせようと試みる。
緩んだ頬をキュっと元に戻し、あたしは彼―――誠くんに向き合った。
彼は改まったようなあたしを、首を傾げ不思議そうに見つめる。
目が合う。
たったそれだけのことなのに、あたしの顔から湯気が出るんじゃないかってくらい熱くなっているのがあたし自身分かった。