キミに届け




「誠く…」




けれどあたしが声を発した時だった。



まるであたしの言葉を止めるかのように、誠くんはあたしの頭に手をのせた。




ポン、と。




宥めるように。


諦めさせるように。




そして、




我慢させるように―――…だった。




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