キミに届け
押して押せ




じー。



あたしは文字通りじーっとあたしはドアに隠れて誠くんを見つめる。



はたから見ればストーカーだと誤解されてしまうかもしれないギリギリのライン。


それくらい…いや、もはやストーカー以上かもしれないその姿。



周りからチクチクと視線を感じるけど、余計に恥ずかしくなるから深く考えないことにした。



みんなあたしの素晴らしい行為に見とれているだけだっ!!


なんともポジティブな考えに、自分自身に拍手をしてあげようと思う。



あたしはドアに張り付いたまま顔半分だけ出して教室の中央―――いつ見ても人だかりができるその場所を見つめる。




< 65 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop