キミに届け
綺麗に笑いやがって。
…微笑み王子かバカ野郎。
なんて思いながらも、胸のドキドキは遅くなるどころか速くなるばかり。
気づいてくれないことに対し、あたしはどうして目力が強くないんだろうとムカついてならない。
誠くんに話しかけることができないあたしは、こうして遠くから誠くんを見つめることしかできないでいた。
お金を払うのは嫌だ。
でも話したい、近づきたい。
女子たちは普通に誠くんに近寄っていく。
そして普通に会話を始める。