キミに届け
「あっ…ご、ごめん、な、さい。 起こしちゃった…?」
不安そうにあたしが小さく言うと、誠くんはふっと優しい笑みを見せてくれた。
「ううん。 寝転がっていただけだから」
そう言って上半身を起こす。
この前もこんな感じだった気がする。
誠くんは大きく欠伸をし、そしてあたしを見て言う。
「今日は何か?」
いきなりの言葉にあたしはビックリ驚く。
ただでさえ速い鼓動が余計に速くなる。
あ、あたし何しに来たんだっけ…?!