キミに届け




「あっ…ご、ごめん、な、さい。 起こしちゃった…?」



不安そうにあたしが小さく言うと、誠くんはふっと優しい笑みを見せてくれた。



「ううん。 寝転がっていただけだから」



そう言って上半身を起こす。


この前もこんな感じだった気がする。



誠くんは大きく欠伸をし、そしてあたしを見て言う。



「今日は何か?」



いきなりの言葉にあたしはビックリ驚く。


ただでさえ速い鼓動が余計に速くなる。



あ、あたし何しに来たんだっけ…?!



< 77 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop