キミに届け




初めて触れた。



こんなにも胸が温かくなるなんて知らなかったあたしは、ただ手を重ね合わせ続けた。



握らない。


ただ重ねるだけ。



それは誠くんも一緒だった。



冷たい。


どうしてこんなにも冷たい手なんだろう。



ドキドキうるさい。


バクバクうるさい。




< 80 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop