キミに届け
あ…あたしなんかがこんなのを着てもいいんだろうか…?
本気でそう思うほどだった。
バッチリ似合っている冴子を羨ましくて横目で睨みつつ、これがあたしだからしょうがないと何度も自分に言い聞かせた。
更衣室を出ると、店長さんは「2人共可愛い」とにっこり笑いながら言ってくれた。
たとえお世辞だったとしても嬉しくて、少し恥ずかしくなった。
店長さんから仕事内容などいろいろと説明を受けているとき、
「店長ぉー」
ダルそうな声と共に男の人が入ってきた。
いかにもチャラそうなその人。