キミに届け
緊張で手足が震えてきた。
心臓がウルサイ。
どうしてあたしはこんなにも弱いんだろうかと、自分自身を恨みたくなる。
頑張れ!!
頑張るんだ自分!!
なんて自分を応援しながら、緊張を吹き飛ばそうと頑張ってみた。
突然、ポンっとあたしの肩に手がのる。
それだけでビクっと震える体は何よりも正直者だった。
「奈々ちゃん平気?」
そう言って心配するのは店長さん。
店長さんはあたしが緊張していることに気づいていたんだろう。