*coffret a bijoux*(SS集)
「っつ……! あたた……」



ああダメだ、これじゃ
マジで間に合わないかも
しんないな。



そんなことを思ってたら、
柊弥が眉をハの字にした
顔で駆け足でこっちに
戻ってきた。



傍まで来ると強引に
あたしの腕をつかんで、



「ったく、お前ちょっと
体力ないんじゃねーか。

式の疲れはインターバル
1日でとれたんじゃないのかよ」



「は? あのねぇ……」



だから走れない理由は
それじゃないっての!



「アンタが調子のって
あんなことばっかり
するから……!」



思わず叫んで柊弥を
睨みつけると、張本人は
『へ?』って感じで目を
パチクリさせた。
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