*coffret a bijoux*(SS集)
もちろん安全なのは
わかってたけど、恭夜が
しっかりあたしの手を
包み込んでくれると、
不安も遠のいた。





やがてプロペラが旋回する
音と振動と共に機体が
浮き、体にも少しだけ
重力がかかって――…。





「う……わ……!」





恭夜の手をギュッと握って
一瞬だけ目をつむっ
ちゃったけど。




すぐに機体が安定したのを
感じて、目を開けると――。




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