*coffret a bijoux*(SS集)
夢みたいな1時間はあっと
いう間に終わって、地上に
降りた時には名残惜しい
くらいだった。





「ありがと、恭夜。

すっごく楽しかった」





「そうか。よかったな」





恭夜は自分も一緒にいた
のに、遊園地で一人で
アトラクションに乗ってた
子供を、出口で迎えた
お父さんみたいな口調で言う。





だからあたしはちょっと
拍子抜けして、




「恭夜は、楽しくなかったの?」




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