$ILVER CATs
「あの人は犯罪者なんかじゃない。
貧しい人や困ってる人を助けたいって思ってる」





「それで金やら宝石盗んでるって?
・・・・ボニー&クライドじゃないんだから・・」






「マニアックなとこ知ってるね」





「まあね・・映画見た事あるから」





「世界恐慌の時代に現れたギャングの2人組か〜・・・
死に方ひどかったよね」





「ほんとねー・・・で?」





「今さ、ボスが・・・お父さんが重症で・・」






・・・あたしのオヤジが重症?



マジでくたばれとか思っちゃってるんだけど。







目の前でドリンクバーのメロンソーダくるくる回してるヤツとは真逆みたい。




かなり辛そうな顔してる。












・・・・・一応、あたしの父親だよね?


なんであんたがそんな顔するわけ?







「なんで重症なの?」





「ミッション中に警察と会って・・・銃弾が2つ脇腹直撃して・・・・」





歯を食いしばる陽。





「なんであんたがそんな顔してんの?
・・一応あたしの親父でしょ?」





全っ然親父らしい事してもらった覚えないけど。




ってかマジで生きてるの?





「子供の頃、あの人に助けてもらったんだ」






「・・それで慕ってるってわけ?」






「そうだよ」





「へぇ・・・・で?見舞いに来いって事?」








「それもあるよ」





「・・・他にも何かあんの?」





「直接言いたい事があるんだって」





何?遺言?





「聞きたくない」




はぁ〜・・久しぶりに緑茶が飲みたいな。





「そう言わないで聞いてあげてよ。
・・・ボスは沙絢ちゃんに謝りたいって言ってた」
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