$ILVER CATs
もう一度電話を切るヨウ。










「あのさ・・約束してほしいんだけど」






「何?」










ヨウはあたしの方をしっかり向いた。














・・何?いきなり?



















「今から3日間、めちゃくちゃ嫌な思いすると思うけど、俺のこと嫌いにならないでほしい」






















「・・・なんで?」








すでに嫌いな部類なんだけどなー
















「これからオークランドに向かう。そこで1日過ごしてからオーストラリアに行く。その間、俺と付き合ってるフリしててもらいたいんだ」















「はあ!?」















ちょっと、本気!?






ていうか、展開早いし、あたしまだ誘拐されるつもりは・・・















「約束して!!じゃないと、君を守りきれないかもしれない」













「ちょっと待って!!そんなに急がなきゃなんないの?」








「やばいよ。大学の女子寮に侵入者が現れたらしい。女の子2人が重傷だって・・さっき連絡入ったみたい」















え?

















「今、なんて・・?」













嘘・・・やだ・・
















「・・乗って」










呆然としているあたしを、ヨウは車に押し込んだ。













車はオークランドへ向けて走り出す。










< 20 / 24 >

この作品をシェア

pagetop