アイ・マイ・上司【完全版】
春の穏やかな陽気に色を添えるかの如く、期待を胸に入社したであろうフレッシャーズの面々。
「よ、宜しくお願いいたします…っ!」
威勢の良い挨拶をする者、緊張で声が上擦っている者…、大まかに二つに分かれる第一声。
誰もが強張った顔つきながら、必死に言葉を紡ぐ姿は単調な日々に活力を与えてるパワーがあって。
“昔は俺にも、こんな時があった”
顔に出すわけでもないが、そう微笑ましく眺めていたのだが―――…