恋人は主治医
「おい… おい 」
まわりの音なんて聞こえてこない
自分の世界に入ってしまったみたいに
「いつまで ぼーっとしてんだよ 」
えっ
耳もとで声をかけられやっと我にかえった
「ごめん ちょっと考え事してた 」
「来た時から心臓の部分の服掴んでんだけど痛いのか」
心配そうな顔でこっちに向いて来る
「ううん 痛いとかじゃないから大丈夫だよ 」
また心配させてしまった
「本当にか」
「うん 本当 」
「なら良いけどさ
痛い時はちゃんと我慢しないで言えよ 」
「もう我慢はしないからちゃんと言うよ 」
「そうか
今日、昼食ほとんど食べてないみたいだけど
気持ち悪かったのか 」
「ちょっと考え事してた」
「その考え事って俺には話せないことなのか」
やきもち妬いてるなんて絶対うざかれちゃうよ
「話せないかな」