恋人は主治医
今日はやけに自分でも素直な感じする
熱あったら素直になれるのかも
「優くんと話してると
熱なんてどこかに吹っ飛んじゃってるし」
「おいおいこれ以上上げるなよ」
「分かってる
こうやってゆっくり話したの久し振りだし
ずっと話してたいの
寝ちゃったら一緒に居るのにもったいない」
「そうだな俺もずっと話してたい
早くデートしたいな
そろそろ注射きいてきたかな
熱もう一度計って」
「優くんすぐ医者モードになるね」
「ごめんごめんでも今一番は身体が心配
彼氏である前に主治医だから」
「そうだけど…」
「何ふくれた顔してるの可愛くないよ」
「どうせ私は可愛くないですよー」
「ひねくれんなって」
「ひねくれてなんかないよ」
言い合ってたら
ピピピピッ♪
体温計が鳴った
「俺に貸して」
「はい」
体温計を差し出した