恋人は主治医




「でも確かに最近熱よく出ちゃうね

体力下がってるな…ご飯食べれそう?」




「今は食欲ない」




「熱あったら食べる気しないよな


すぐに下げてあけたいけどあんま強い薬使ってもな…副作用とかあるから辛いだろうし


とりあえず栄養剤の点滴はご飯食べれるようになるまで続ける事にするな


後は薬一粒増やすな
解熱剤黄色いたまのなちゃんと飲んで」





「分かった、いろいろ考えてくれてるんだね」





「俺の頭は心優の事しか考えてないよ

仕事が手につかないくらい」




優くんははにかんだ笑顔を見せた




「そんな事言われたら私の方が照れちゃうよ」




「照れてる心優も可愛い」






「恥ずかしいから」



急に頭に手がふってきた


また撫でられてる




「いつも思うけど心優熱あんのに元気だよな

その元気はどっから出て来るんだよ」





「何か熱ばっかりだすから体がもう熱あるのに慣れちゃって」




「熱あるのそろそろ自覚しなよ

とりあえずちゃんと布団被って温かい格好で寝な

後から聴診しに来るから」




「別に今でも良いのに」




「もう少し落ち着いてからのほうがいいだろう」




「そうだね
良い音聴いてほしいし」





「だろ

じゃあまた来るからな」






病室から出ていった












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