*月夜の時の君*
プロローグ
夜道を歩く一人の女。
フードをかぶってあまり顔は見えないけど、
フードから見える長い黒い髪の毛が月明かりに照らされて
きらきらと光る。
しかし、フードをかぶっていて、黒い洋服で目立たないようにしているため、
通行人には居るのか居ないのかさえわからない。
何しろ 黒いパーカーでフードをかぶり、黒いズボンという、
全身黒なのだから。