*月夜の時の君*

「玲ちゃん、お菓子好き?」



「えっ・・・はい」



いきなり質問されるからびっくりした・・・。



「よかったぁっ!私、お菓子作り好きなの!!

 息子しかいないから、お菓子とかあんまり食べてくれなくて・・・。

 私、娘とショッピングに行くの夢なの!!

 今度一緒に行きましょ?」


「はいっ!」



なんだ・・。意外に子供っぽい・・・?


というか、人見知りしない人で、誰でも仲良くできる人なんだ・・・。



「おかしいわねぇ・・・。ちゃんと望にここにくるようにいったのに・・・。


 怪我でもしたのかしら?」



「え?」



「あぁ、私の息子よ。これが不良になっちゃったのよねぇ。

 私が離婚したときに、仕事人間ぽくなって、家にあんまり帰らなくなっちゃったから・・・。」



「そうなんですか・・・」



「仲良くしてね?親が言うのもなんだけど、いい子だから」



「わかりましたっ」



「ピーンポーン」



「あら、来たのかしら。」


「私でますっ!」


そういって私は玄関に走っていった。
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